夜間勤務の人は、癌になりやすい!


 時間が不規則な仕事の人は、体調を壊したりしやすいことはよく知られています。
 今回、世界保健機構WHOなどの国際保健機関が、夜間勤務の人では発ガンのリスクが高い、と警告を行いました。
 そしてそれを基に、夜間勤務という状態を、“発癌性が考えられる因子(probable carcinogen)”として正式にリストアップすることになりそうです。

 これは、発癌リスクを評価する世界保健機関(WHO)下部組織である国際癌研究機関(IARC)が発表したもので、医学誌Lancet Oncology (Dec. Issue 2007)に報告されています。

 今までも、夜間勤務が癌リスクを高めるとの示唆があったのですが、今回のIARCによる正式な評価は今回が初めてのようです。

 調査では、疫学データや動物研究の結果などを基に、夜間勤務と腫瘍などの形成について調べました。

 その結果、看護師、航空機の客室乗務員など交代制勤務を行う職種では、乳癌のリスクが高いことがわかりました。
 また前立腺癌、大腸癌のリスクも増えていたそうです。

 夜間勤務が多いと癌が増えやすくなるのは、睡眠に関与するホルモンのメラトニンが関係しているようで、夜間に光を浴びるとメラトニンの分泌に乱れが生ずるためというのが、その理由のようです。
 実際、動物研究でも、夜間に光に浴びたラットで癌の発症率が高くなることがわかっています。

 ちなみに、メラトニンは脳の松果体から分泌されるホルモンで、夜間に作られます。
 このメラトニンはさまざまな生理作用を有し、癌抑制遺伝子の調節にも関与するといわれています。
 また、夜間勤務者では不規則な睡眠パターンとなるので、生体リズムが乱されて、免疫系が弱くなることも関係しているようです。

 今のところ、米国癌協会(ACS)は、まだ十分な検討ができておらず、今後更に詳しく調べる必要性があるとしていますが、バー、コンビニ、病院などでの夜間勤務の人は、充分に注意されるのが賢明のようです。


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