●ビタミン剤を取りすぎると、前立腺がんのリスクが高まる。
前立腺がんの我々全男性、特に中高年男性の大きな脅威となっているがんで、予防のために、様々なサプリメントや健康食品が販売されています。
中でも、ビタミンCやDなどの抗酸化ビタミンはその主流です。
ところが今回、推奨摂取量以上のビタミンを取ると、逆に前立腺がんのリスクが増加する可能性がある事が報告されました。
この報告は、米国国立衛生研究所(NIH)の研究員が行ったもので、がん研究専門誌であるJournal
of National Cancer Institute(May, 16, 2007)号に掲載されたものです。
研究は、1995年1996年の研究開始の登録時にがんを患っていなかった29万5344人の男性を対象に、5年以上の追跡調査をしたものです。
その結果によりますと、マルチビタミンを取りすぎていた男性は、取っていなかった男性に比べ、進行性前立腺がんに罹患するリスクが30%近く増加しており、致死率にいたってはそのリスクが約2倍にまで増加していたということです。
この傾向は特に、前立腺がんの家族歴がある男性や、セレン、β−カロテン、亜鉛など他のサプリメントとマルチビタミンを併用した男性に強く見られたとのことです。
即ち、日ごろからがんの予防を心がけてきた人が、逆に前立腺がんにかかりやすいことを示しているということで、各界で強い関心がもたれています。
実際、これに対しては、サプリメント業界団体のナチュラル・プロダクツ・アソシエーションなどは、この研究の正当性を激しく反論していようです。
なお、NIHの研究者によると、通常の推奨摂取量のマルチビタミン摂取については早期や限局性前立腺がんとの関係は認められず、マルチビタミンを必要以上に大量に摂取したり、他のサプリメントと併用した場合に限って、進行性前立腺がんのリスクが増加している可能性があるとしています。
そして今後は更に詳細に研究を続ける必要があると結んでいます。
前立腺がんは年々増加している厄介ながんですので、そのがんの予防や健康に気をつけている人にリスクが高くなっているとしたら、大変な事態です。
詳細な研究が待たれます。
なお、詳しい情報を知りたい方は、http://jnci.oxfordjournals.org/cgi/content/abstract/99/10/754をご覧ください。
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