環境汚染:ボラのメス化現象が世界に広まっている。


 環境ホルモンの話題は、数年前に国内で大きな話題となりました。
 最近はニュースとして目新しくないためか、TVや新聞などでも取り上げらなくなってきました。
 残念なことです。

 しかし、この環境問題の問題は解消されたわけでなく、世界中に広まってきておりますので、改めてその問題を取り上げてみました。

 今回、韓国沿岸でボラに「メス化」現象が起きていることが、日韓共同研究グループの調査で分かったというニュースです。

 これは、長崎大、北海道大、韓国・済州大のグループが、2003〜2004年に韓国の5海域でボラを捕り、オスの精巣の異常を調べた結果わかったもので、今年開かれる魚類の生殖生理学に関する国際シンポジウムで発表する予定だそうです(2007年6月フランス)。

 プサン、トンヨン、アンサンの3都市沿岸で捕った64匹のボラのうち7匹に、オスの精巣内に、メスにのみ存在するはずの卵細胞ができる精巣卵が見つかりました。

 さらに、本来はメスの血液にあるべきたんぱく質が、オスの血液から高い濃度で検出されました。
 中には、ヨス沿岸で捕獲したボラでは、正常の上限値の56倍も検出されたそうです。

 今のところ原因物質は特定されていませんが、都市部から海へ流入する生活排水に含まれる女性ホルモン様物質や、工業用洗浄剤に使うノニルフェノールなどが考えられるということです。

 研究に用いられたボラは生息範囲が広く、各国共通の調査対象として使用されていますが、以前の研究でも、メス化したボラが1999〜2001年に大阪湾や東京湾で見つかっています。

 今回の報告で明らかになったように、環境汚染がアジアの都市部沿岸で広域的に発生している恐れがあり、とくに経済発展が急速に進んでいる地域でその影響が危惧されています。

 環境省でも、樹脂原料のビスフェノールAなど複数の物質がメダカなどにメス化を起こさせることを確認していますが、哺乳類への明白な影響はみられておらず、またこれらの魚を食べても健康への影響があるとは直ちには言えない、としています。

 しかし、環境汚染は広まってからでは遅すぎ、地球温暖化とあいまって、人類を滅ぼしかねない大問題です。
 国を挙げての監視の必要を感じます。



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