● 知能指数が高いほど、健康になれる!


 “知能、教育、あるいは社会的地位などが、健康と強く関係している”という報告は今までも多くあります。

 今回、IQ(知能指数)の高い子どもは、大きくなってからベジタリアン(菜食主義者)になる傾向が強く、その結果、心血管疾患に罹るリスクが低く健康的、という報告がありましたので、お知らせします。

 これは、英国Southampton大学のMRC疫学情報センターのCatharine Gale博士らが、英医師会誌British Medical Journal(BMJ, 2006, Dec. 15, online edition)に報告したものです。

 研究では、10歳のときに、IQ検査を受けた30歳の男女約8,200人のデータを解析しました。

 その結果、その内の4.5%が菜食主義となっており、2.5%は動物系食品を一切摂らない完全菜食主義、残り33.6%も魚や鶏肉はある程度食べる、比較的ゆるやかな菜食主義でした。

 次に、菜食主義者となった人とそうとはなかった人との、子供時代のIQ値を調べたところ、菜食主義者では明らかにIQ値が高い事が示されたそうです。

 一方、厳格な菜食とそうでない菜食者の間には、特にIQの差はみられませんでした。

 ちなみに、女性や社会的或は教育水準が高い人には、ベジタリアンが多い傾向がありますが、これらの因子について調整した後もなお、IQはベジタリアンであることと強い相関関係があったそうです。

 野菜類を多く取る人は、心疾患に罹るリスクが低い事が知られています。
 これは、野菜などを多く摂るとコレステロール値が低下し、肥満や心疾患にかかりにくくなるためと考えられます。

 実際、菜食生活と健康との間に強い相関がある事は、菜食を実行するキリスト教の一派セブンスデー・アドベンチスト教徒を対象とした研究で報告されており、この教徒は慢性疾患の罹患率が低く、寿命も長いとされています。

 以上をまとめると、3段論法的ですが、IQ値の高い子供は将来野菜を多く摂る生活を行うようになり、その結果、健康で長生きするようになるだろうという訳です。

 そうすると、
「IQの高い子→ベジタリアン→健康→長生き」。
「IQの低い子→肉食を多く摂る→不健康→短命」。

という図式が書けるような気がします。
 
 尤も、将来厳格な菜食主義者にはならなくとも、知能の高い子どもは大人になってから健康を気づかう生活をする傾向が強いでしょうから、これもIQが高いことが健康で長生きする原因の一つに思えます。



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