●フェロモンには、印鑑の作用

 
 フェロモンには、色々な働きがあるようです。
 以前、”働かない”働きアリに関する研究をお伝えしましたが、今回はアリのフェロモンについてのお話です。

 メスの働きアリは、通常はセッセセッセと働くばかりで、卵を産むのは女王アリだけの仕事となっています。
 しかし、時に女王アリが不在の時などには、その代理として卵を産むことがあります。

 今回、同じメスでありながら、働きアリは女王がいない場合にしか卵を産まないのは、フェロモンに秘密があるという研究結果が報告されました。

 報告したのは、ドイツ・ビュルツブルク大と英キール大の共同研究チームで、米科学アカデミー紀要誌(Proceedings of the Natural Academy of Science,2004, March)に発表されています。

 米フロリダ・キーズ諸島に生息するオオアリ属の一種の女王アリとその卵、及び働きアリとその卵について、分析しました。
 その結果、女王アリの卵の表面にはフェロモンがあり、そこに秘密があったそうです。

 女王の卵のフェロモンは、女王自身のフェロモンとよく似ており、その卵が働きアリの卵を区別しているらしいのです。

 働きアリは女王アリがいれば卵を産みませんが、女王アリがその場にいなくても、女王の卵があるだけで、働きアリは卵を産まなかったそうです。
 また、通常、働きアリの卵が見つかるとすぐに壊されてしまうのですが、働きアリの卵に女王のフェロモンを塗ると、壊されなくなったということです。

 女王アリが、「この卵は私の!」と印をつけるため、フェロモンを利用しているようなのです。


 気に入った男性に、そのフェロモンをかけておくと、「この男は私の!」となるかも・・・。



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