●家庭で出来る痴呆の緩和(1): 光療法


 米国のアルツハイマー病患者が今後50年間で急増し、2050年までに現在の約3倍の1600万人にまで増加するという、ショッキングな予測がラッシュ健康老化研究所から報告されています。
 これは、人口の高齢化や患者の寿命の延びなどから予想されたものなのですが、高齢化が極端なスピードで進む日本では、もっと深刻な問題です。

 アルツハイマー痴呆の原因解明や治療に向けた研究が、国内外で盛んに行なわれており、その成果も上がりつつあるようです。
 しかし、残念ながら今日すぐ使えそうなものは未だありません。

 そこで今日は、家庭で行なえる、痴呆の症状緩和に役立ちそうな話題をご紹介します。

 光療法アロマテラピーが、痴呆と共に生ずる睡眠と心の平穏を保つのに有効である事が、イギリスの研究チームにより第11回国際老年精神医学会議で発表されました。

 本日は、先ず光療法についてお知らせします。

 この光療法に関する研究は、マンチェスター老人病院の研究者によるもので、心理的な錯乱状態にある人や記憶障害、或いは痴呆症のアルツハイマー病と診断された47名のナーシングホーム入居者について調べました。

 半数の患者さんに、光が照射される箱の中に2週間にわたって、一日2時間づつ入ってもらい、そのような特別の事をしなかった患者さんと比較しました。

 冬の日照時間が短くなった時期に、この様な治療をした場合、患者さんは良く眠れるようになり、対象のグループより平均38分間睡眠時間が長くなったということです。

 1年間にわたり調べたところ、特に冬の日照時間の短い時や、逆に日照時間が長い夏の時期に効果が高かったそうです。
 また、日照時間の短い時期には、心理的な錯乱も軽くなっていました。

 この研究を行なった研究者によると、恐らく生体機能の時間調節をする、サーカディアン・リズムが正常になったためであろうということです。

 この方法では光を照射する箱の中に2時間も入る必要があるので、その替わりに、日差しを避けるサンバイザーとは逆に、光を照射するアイマスクなどを使用すると、苦痛なく同様の効果がみられるのではないかと述べています。
 
 また、光を照射する代わりに、お天気のよい日に外に出て太陽にあたるようにすれば、同様の効果が期待できるとのことです。
 これならば、ご家庭で簡単に行う事ができますね。
  

 次回は、同じ学会で報告された、アロマセラピーに関する話題をお送りします。


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