●アルミは痴呆の原因?
毎日、アルミ缶に入ったビールやコーヒーを飲み、アルミニウム製の鍋で調理した物を食べています。
以前から、アルミニウムがアルツハイマーなどの痴呆の原因になるのではないか、と言われています。
アルミニウムの鍋などからはアルミニウムが溶け出し、体に入り込むこともわかっていますので、もし本当に痴呆の原因だとしたら大問題です。
アルツハイマー型痴呆は、「ベータアミロイド」といわれるタンパク質が蓄積し、老人斑と呼ばれる斑点が脳内に沈着するのが原因とされています。
その時、脳にある神経細胞が線維化し、神経原線維という物質に変化した状態となります。
これらは両方とも、健康な高齢者にも生じる老化現象の一つですが、アルツハイマー病ではいずれも極端に増加しているのが特徴です。
そして、アルミニウムは、これらの物質ができるのを促進させるというのが、”アルミはクロ説”です。その理由として、
(1)アルツハイマー病の患者の脳内に、正常な人の脳内よりも多くのアルミニウムが検出された。 (2)透析患者にアルツハイマー病が多発したが、水や薬品の中のアルミニウムイオンを除くと発症しなくなった。 (3)飲料水中のアルミニウムイオンが多い地域では、アルツハイマー病の発症率が高い。 (4)動物実験によるアルミの脳内投与によって、アルツハイマーの特徴とされる「神経原繊維変化」に類似した変性が生じた。
一方、アルミと痴呆は関係ないとする説は、次のような理由からです。
(1)アルツハイマー病患者の脳内のアルミ量は、正常な老人の脳と比較しても差が無い。正常な人でも歳をとると増加する場合がある。 (2)透析による痴呆症は、過剰に投与・吸収されたアルミの神経毒性によるもので、アルツハイマー病とは病理組織学的に異なり、透析痴呆症といわれるものである。適切な管理下であれば透析痴呆症は発生しない。 (3)飲料水中のアルミ濃度による発症率の違いは、調査対象者の年齢構成が異るためで、統計的問題として疑問である。 (4)米食品医薬品局(FDA)はじめ世界の多くの公的機関が、一般にアルミは安全と認定している。
というわけで、専門家の間でも、意見が別れています。
ただし、アルミが大量に脳内に入ってしまった場合には、神経毒性を発揮する事は事実のようです。
問題は、食べ物に含まれるアルミや調理器具から溶けだすアルミが、アルツハイマー病を発症させるのかという点です。
今のところ、大勢の意見は、“ごく微量のアルミが脳に入ったとしても、それがアルツハイマー病を引き起こすとは考えにくい”というもので、アルミとの関係を否定する考えが優勢です。
高齢化を迎えて、今後ますます増加すると予想されるアルツハイマー病ですので、一日も早く白黒を明らかにし、不安を取り除いてほしいものです。
紙パック入りのビールをストローで飲むのは味気ないので、シロであって欲しいですが・・・。
(http://www12.ocn.ne.jp/~drhase/)